大阪船場吉兆残飯事件

何だか、一連の船場吉兆事件に連なってしまった今回の騒動のことを「使いまわし事件」といった呼び方をしているみたいで NikkeiBPnet で船場吉兆の「使いまわし」とWeb屋の「使いまわし」の違いなんて記事を書いてる人がいる。ほかでも今回の件を「使いまわし事件」って言葉で表現してる人が散見されるけど、この言葉の使いまわしは止めた方がいいんじゃないだろうか?


たぶん、船場吉兆食品偽装の問題と分けて、船場吉兆使いまわし事件として区別したいんだと思うけど、今回の騒動の問題点やその本質は「使いまわし」じゃなくて、「食べ残しの残り物」っていう点なんだと思う。食品衛生法には抵触しない、とはいうものの寧ろこれが問題の原点であって一番根深くて悪質な問題点なんじゃないだろうか?


船場吉兆は日本でも有数の「大物政治家や高級官僚などがよく訪れる「高級料亭」であり、その「有名な高級料亭が一度調理をして客に出した料理を一度またはそれ以上の複数回に渡って再調理するなどして客に出していた」のが問題なのであって、明確な御品書きとの差異などといった単純で分かりやすい法令違反は存在しないが、一連の食品偽装同様、提供する食事に対して高額な料金を請求していることや船場吉兆という長年培われてきた高級ブランドに対して利用者が想定しまた当然求めるであろうサービスの内容を捩じ曲げて悪質なサービスを提供することによって客を愚弄しかつ侮辱する暴挙が人の道に外れる不法行為であるってことが問題の本質なんだと思う。


船場吉兆の女将が「食べ残しの料理ではなく、残されたお料理と言ってほしい」と言ったため、その言動に対する反論や反省を促す意味として「残り物」という言葉を使わないのも分かるし、言葉としてキツイためこの単語を使いたくないのもよく分かるけど表現として一番適当でわかりやすい上にその賤しさまで表してくれるのは「残飯」であって、残飯事件と呼ぶのが本当にふさわしいと思う。それに言葉のあたりを柔らかくして使うとしても、「食べ残し」という表現を「残り物」という表現にしてほしいと言った船場吉兆女将の嘘を嘘でさらに塗り固めていこうとする姿勢を嘲笑する意味合いを込めて「食べ残し事件」って呼ぶ方が随分と適当なんじゃないだろうか?


いや、やっぱり「大阪船場吉兆残飯事件」がいいかな? 下手な推理ものサスペンスの題名みたいで笑えるし...