自殺と殺人と... - 　徒然玩具箱　

> 〇〇〇〇〇と××××××を混ぜると硫化水素が発生し、致死量を吸引すると死にます。ただ、それだけのことです。

とっくに知ってる人ばっかりだとは思うし、未だにいろんな所に出てるから意味ないってのは分かるけど、自粛要請がかかってるのに思い切りチョクで書いておかなくてもいいんじゃ...　それはゴミじゃなくてポリにワザワザ逆らってる事になるし...　とも思うけど、硫化水素自殺多発はマスコミのせいって指摘は結構重要なんじゃないかな？

> もちろん硫化水素は自分だけではなく周りを巻き込むおそれもあるため、第三者に知らせるということは必要です。ですが、わざわざ「硫化水素」「インターネットに掲載されていた情報」と言わなくても良いのです。
> マスコミが第三者に知らせたいのであれば、「○○さんが特殊な方法で有毒ガスを発生させて自殺しました。このガスは大変危険ですので、卵の腐ったようなにおいがする場合は、ただちにそこから離れて警察に通報して下さい。また、自殺を考えている方は一度誰かに相談うんぬん」とでも流せば良いのです。
> それをおもしろ半分に「硫化水素で自殺した」「情報はインターネット」などと書いてあるから、硫化水素による自殺が増えることになります。マスコミは、硫化水素による自殺を扇動していることに他なりません。

確かに、最近のゴミ垂れ流し状態は酷い。最近は完全に中身の吟味を一切飛ばしてネットネットってバカのひとつ覚えみたいに御題目を唱えてる。

> それでも私は声をあげます。それはマスコミに対してではなく、自殺しようとしている人に対してです。死にたいなら今すぐ縄を用意して下さい。首つりはドアノブ程度の高さでも死ねます。信じられないでしょうが頭部の体重が首にかかれば人間死ぬのです。
> 理解できましたか？あなたは縄さえあればいつでも死ねます。だから、もうちょっとだけ生きてみませんか？学校でいじめられていても、そんなのは人生の10分の1にもなりません。借金？今の生活捨ててみて下さい。しがみつこうとするから悩むんです。あなたはいつでも死ねます、それならもうちょっと生きてみるのも良いと私は思います。私も、自殺を考えたことがある人間です。

気持ちは分かる気がするけど、ちょっと不適切発言かな...

確かに、インターネットが普及する前と比べてマスコミがいろんな意味で厳しい状態に置かれてるのはすごく良く理解できる。

いい加減な記事を書くたびに叩かれ、ずさんな記事を書くたびに笑われ、嘘を書くたびに嘘つき呼ばわりされ、以前まではいい加減な記事を書いても、ずさんな記事を書いても、嘘を書いても、平気で鉄面皮な面の皮を堂々と晒しつつ、いつも通り記事の内容を自分たちの都合の良いようにずらしてうまいことやってきたはずだったのに、最近はそう言う訳にも行かなくなってきた。

だから元凶となるネット上の情報を全て一緒くたに「ネット」と定義して、ネット上に溢れてる情報が悪質なマガイモノと低俗なガラクタばかりだって印象づける事で、既存のマスメディアが発信してる情報の方が正確かつ優秀で信頼できる上に国民のためになると思わせようとしてる。今までずっとやってきたみたいなやり方で...

それもマスコミだけじゃなく、政府や企業などが官民一体となってマスコミを従えさせ、一丸となって「一大反ネット情報キャンペーン」で論陣を張ってるのが最近の流れになってしまってる。

今までだって、ガスを発生させて自殺するなんてことはそれなりにあった。だけど、こんな書き方をしたことなんて無かった。そんなことをすれば、真似をする人が出てきてしまい、そうなった場合にマスコミが責められるからだ。

それなのに今回マスコミはわざわざバカ丁寧に「ネットの掲示板などで方法を知り、家庭用の入浴剤と洗浄剤を混合することにより硫化水素ガスを発生させて自殺したものと見られる」なんて具合に書いた。

たぶん「またネットのせいで」と言いたかったんだろうけど、今回の一連の硫化水素自殺多発や、その方法を非常に多くの人間が明確に理解した原因は、やっぱり、どう見てもマスコミによる報道の仕方がまずかったことに起因するようにしか見えないんだけどな...

で、未だにマスコミは自分たちの非を認めないでネットネットって呪文を唱え、右に倣えで、警察がネットネットって呪文を唱えて自粛要請を出し、それでも収まる気配がない硫化水素自殺に対して「他の人を巻き込むはた迷惑な自殺の仕方」というレッテルを貼るキャンペーンまで始めた。

そしてさらにこんな事例まで出始めてしまった。
asahi.com：硫化水素で心中図る　母に殺人未遂容疑を初適用、佐賀

> 硫化水素ガスを発生させて次男（５）と心中を図ったとして、佐賀県警唐津署は１１日、住所不定の飲食店員の女（２９）を殺人未遂の疑いで逮捕した。同県警によると、硫化水素ガスによる自殺未遂に同容疑を適用するのは全国で初めてという。

学校の先生がいじめを助長し、マスコミが自殺を助長し、交番のすぐ目の前で強面の人間が喧嘩しているのを警察官が見て見ぬ振りするような狂った社会に疲れ果て、生きる希望を失い自殺を選ぶ人々に対して、この日本という狂った社会はよってたかって「死ぬなら人に迷惑がかからないように勝手に死ね」というメッセージを発信し続けてるってのは、どうなんだろう？

鬱病などの精神疾患にかかる人が激増し、異常な超過勤務状態による過労死が増加し、年に３万もの人間が自殺する理由はどこにあるのか？

どうしたら自殺を止めることができるのか？　自分は？　地域社会は？　企業や役所などの組織は？　日本という社会は？　自殺を押しとどめるために何ができるのか？　人や社会はどう変化していく必要があるのか？

事実は事実として節度を持って分析して伝えつつ、その事柄の裏側に潜む背景を暗に明示したり、そういった事を考える材料を与えたり、何らかの提言を行ったり...　そういったことがマスコミをはじめ、様々な社会が果たすべき役割じゃないの？

それとも現状の社会が流すメッセージをすべて分かりやすく単純に理解して「弱い奴は死ね」って解釈するべきなのかな？

自殺論