「自動処刑は異常」亀井氏ら死刑廃止議連


・会長の亀井静香衆院議員(国民新)は「死刑によって、国民の幸せにつながるものが生まれるのか。ベルトコンベヤーのように自動的に処刑していくのは異常事態だ」と強く抗議した。
・亀井氏は「秋葉原でも悲惨な事件があったが、国家が人の命を大切にしないのでは、凶悪犯罪は防げない。死刑による犯罪抑止論は現実離れしている」と批判。「法務省は死刑囚が(拘置所で)どういう生活していたかも開示すべきだ。こんな凶悪犯罪をやったとだけ詳細に発表し、国民の共感を得ようとするのはおかしい」とも述べた。
・保坂氏は「国連でも日本の死刑執行に懸念が表明されているのに、増えていくのは国際社会で異常だ。(7月の)サミットでも話題にならないはずはない」と語った。


なんでこんな程度の低い弁論を平気で垂れ流す人が死刑廃止議連の会長なんかしてるんだろ?


国会議員というのは究極をいえば国民全体、もっと些末なことを言えば特定の地域や団体の利益を代弁する存在な訳だけど、いったいこの人は誰の利益を代弁してるんだろうか?


自動処刑システムがもし本当に存在するのならば、それは当然問題になることだろうが、現状はそのような状態になっていないし、「国民の幸せにつながる」かどうかは国民が決めることであって、光市の母子殺害事件によって国民はそれぞれが様々な思いや考えを様々に噛み締め、その上で7割近くの国民が死刑制度存続を是としている。これに対して否とした国民は1割に満たない。


それに「国家が人の命を大切にしないで」という論理も、国という全能の存在があってそれがあたかも人の上に立って人を裁いているかのようで、国会議員からこの発言がされること自体に問題があるんじゃないだろうか?


本村さんが何度も指摘しているように、死刑というのは法律によって定められた制度であって、これはそれ自体が善とか悪とかいう問題ではなく、諸外国がどうかという問題でもなく、日本という国の枠組みや社会においてなされた不法な行為を、日本という社会の中でどのように処罰するかという問題であって、これは国がどうするかという問題ではなく国民がどのように考えてどのように決定するかという問題であり、その決定を代行するのが国になっているだけの話だ。


それなのに、そんな簡単なことさえ分かっていない人間が死刑廃止だなんて... 本当に絶句してしまう...


確かに秋葉原で事件が起きたのに合わせるようにして、宮崎死刑囚の死刑が行われてそれを報道するといった意図的な流れがあるとしたら、それは本当に問題があると言える。でも、それをお膳立てしてるのは誰なんだろうね?


鳩山さんになって立て続けに死刑が執行されてるけど、これは自動的に行われてるという訳じゃない。だから、以前の「自動で処理されていくような何か別のシステム」と言った発言が出てきた訳だ。


確かに自動で処理していい問題ではなく、発言としては問題だけど、なんでそんな発言ができてきたかと考えるなら、それは鳩山さんが国民の代表として死刑執行書にサインするということにしっかりと向き合わざるを得なかったからであって、そこには、鳩山さんにバトンが渡されるまでの間に「こういった批判にさらされたりといった面倒なことには関わりたくない」という事なかれ主義の大臣によるサイン拒否が積み重なってきた、っていう側面が確実にある。


寧ろそういった流れの中で、批判されながら、今後も批判の矢面に立つことが分かっていながらも自分の職務に向き合い、その一部である死刑執行書のサインとその実行という職務に向き合い、人の嫌がる役目を引き受けて裁判所の判決による国民の決定としての死刑執行を責任を持って執り行っている鳩山さんは偉いと思う。(この点に関しては)


日本が先進国と比べて死刑が廃止されないことや、その背景となる社会的側面がどういったものであるのか、亀井さんはよく分かっているはずだ。


にもかかわらず、こういった意味不明な弁論によって死刑廃止を論ずるって言うことは、亀井さんが誰の利益を代弁してるのか?ってことをよ〜く表してるような気がするのは気のせいだろうか?


などとツラツラ書いて気づいてみたら痛ニュになってた...


P.S.
それにしても、今回の秋葉原での事件に関するマスコミ関係の報道はあまりにも酷い。以前からたまにひどくズレたことを論ずる人だなという印象はあったのだけれど、今回の酷いコラムでやっとこの林志行という人のことが分かった気がする